拉致問題を棚上げする菅内閣 /
2010年 09月 18日
かつて拉致の実行犯の北朝鮮帰国に署名した菅総理は、難問山積みの政権運営から、どうやら、解決の糸口さえ見えない拉致問題を棚上げしようとしているのではないか?
これまでの菅発言でも拉致問題に熱意は見られない。問われれば
「拉致問題解決に努力したい」
程度のことは言いそうだが、その腹の中はこれ以上の難問は背負いたくないという意図が見え透いている。
この人の発言を注視すれば
「努力したい」「見守りたい」
という言い方がほとんどで、これが
「有言実行」
の真意である。つまり、何事も有言しないということだ。実際に今、置かれている状況を見ると有言実行出来ることはほとんどない。
「野党とも話し合って」「日本を元気にする」
などと言うのは有言でも何でもない。鳩山さんは「有言不実行」だったが「少なくとも県外」発言のように責任を伴う発言があったが、菅さんにはそれがない。
菅さんが言う「挙党体制」「全員野球」の結果が今回の内閣改造だ。代表戦に勝ったのだから堂々と「反小沢」で貫けばいいものを「挙党体制」「全員野球」などという美辞麗句で飾ろうとするところに、この人の策略が透けて見える。
戦略と策略、生き延びるための手練手管。この人からはそうした姑息な人間像しか見えてこない。
しかし、当面は菅政権で行くしかないのだ。有言実行というなら早い内に
「拉致問題を解決」
という言質を取ってほしいものだ。おそらく「努力」とか「前向きに」とか抽象的な言葉しか返ってこないだろう。
今や拉致問題は風前の灯火となりつつある。