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南川泰三の日記です


by minamikawa-taizo
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噺家 奥山侊伸さん

24日、東京の北千住にあるコバガーデンという喫茶店で恒例の「落語会」が行われた。
今は亡き立川談志さんの孫弟子、立川こしら師匠を中心とした落語会で敬愛する放送作家、奥山コーシンさんが主催する。奥山さんんも談志さんの外弟子で噺家でもある。序列の厳しい落語界だが、奥山さんが主催するこの落語会なので、こしら師匠は先輩の奥山さんに一歩譲って大取を奥山さんに譲っている。(こしらさんが真打に昇進した時は大取を務めたがその後は先輩が主催する落語会なので、奥山さんが取りを務めている)落語会は数あれど大変、アットホームな落語会で僕は常連だ。この日、奥山師匠は「ぬけ雀」を演じた。奥山さんの落語はもはや真打クラスだと僕は思っている。決して依怙贔屓ではない。特に昨今はその語り口、所作、貫禄、いずれも真打と言っても過言ではない風格さえ感じさせる。こしら、しららご両人も回を追うごとに、芸に円熟味が増していてウォッチャーとしては楽しみな存在だ。素人が何を言うかと叱られそうだが、落語ほど噺家の人間性が出る芸は少ない。そういう意味でも噺家、奥山光伸師匠の芸は一級だと思っている。終了後の雑談で師匠は噺が一部抜けてしまったと反省されていたが、僕にはどこが抜けたのかわからなかった。いいんだ抜けたって噺は「ぬけ雀」だったんだから。

by minamikawa-taizo | 2015-02-28 18:54