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南川泰三の日記です


by minamikawa-taizo
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平和憲法って何なんだ?

 NHKのクローズアップ現代で憲法の特集をしていた。仕事の関係で冒頭部分しか観られなかったが、仕事の関係でなくとも最後まで観たかどうか分からない。
 というのは冒頭に「平和憲法」というふりがあって、憲法第9条の戦争放棄の条文に触れ、世界各国から賞賛されている憲法であると訴え、その後に阿倍さんの改憲スピーチが入るという仕掛けだ。
 とっぱなから改憲反対の姿勢を打ち出し、国民投票法案が審議されていることに触れ、その後、改憲反対論者である井上ひさし氏と子ども達のティーチインにつなげている。
 これのどこが気に入らないか?まず平和憲法という表現だ。戦争放棄をうたっているのだから平和憲法には違いないのだが、それを即、改憲の動きに繋げるとあたかも改憲論者はすべて平和に反対で戦争をしたがっているように聞こえてしまう。
 世界中を探しても平和を否定する憲法は存在しない。どの国の憲法もその国にとっては平和憲法なのだ。
 「戦争放棄」これも戦争を放棄して家族や子どもを守られるなら理想的である。
 だがもしも日本が攻撃された場合に「戦争放棄」ということは「無条件降伏」を意味する。
 改憲=戦争という見方はあまりにも短絡的である。現在の憲法9条の精神を引き継ぎ、現実に起こるかも知れない危機に対応しうる憲法を持つことは可能だ。
 日本国民として憲法を変えることが出来る権利を確保することが何故いけないのか?永久に変えることのない憲法こそ一種のファシズムではないか。
 まず憲法を変えることが出来る国民としての当然の権利を手にすることに賛成し、その上で方法論を議論すべきなのに、改憲につながる国民投票そのものに反対し、イザとなれば国民の生命を脅かされかねない「平和憲法」を守ろうとする意図が理解出来ない。
 中国は日本に向けて200基以上のミサイルを用意していて、北朝鮮は核を持っている。最近のロシアだって油断ならない。
 そんな状況下で何故「戦争放棄」「平和憲法」などと叫んでいられるのだろう。外交努力で戦争を回避すべきだと野党は言う。彼等は「核」を持った北朝鮮がどれだけアメリカを相手に外交を有利に展開しているかを知らないのだろうか?
 核を持てなどと言っているわけではない。作らず持たずを厳守して「持ち込まず」を柔軟に対応出来ないかと言いたいのだ。
 今や日本と韓国は周り中から「核」囲まれている。そんな中で「戦争放棄」だの「交戦権を持たない」などと言って、世界に誇る平和憲法などと胸を張る勇気はない。事実、この国に敵対する国は「平和憲法」とやらを持つがゆえに、やりたい放題、いいたい放題。 何を言ったって、どんな無理を押しつけたって、日本が怒って軍事力に物を言わせることはないと馬鹿にしているようにも見える。
 列車の中で女性がレイプされているのを見て見ぬふりをした乗客。彼等は平和主義者なのか?暴力には無抵抗、それでいいのか?
 平和憲法とやらを死守しようと頑張っている人たちよ。教えて欲しい。この国を取り巻く状況下で、どうして集団自衛権も使わず戦争を放棄し、交戦権を認めずに子どもや家族を守るつもりなのか?
 国内が危機に直面したら自衛権は行使されると平和呆けした知識人は言う。今は槍と鉄砲で敵を迎え撃つ時代じゃない。自衛権を行使する以前にミサイルなどでどれぐらいの犠牲者が出るか常識で考えれば分かることだ。
 今の憲法が誕生してから60年。れまでは「平和憲法」とやらで、何とかやってきた。日本人の平和思考は変わらないが世界は大いに変化した。最早、理想論だけで国を守ることは不可能だ。
by minamikawa-taizo | 2007-05-08 04:47