消えゆく言語・消えゆく文化 /
2010年 10月 22日
インド北東部アルナチャルプラデシュ州という所で、ナショナルジオグラフィックの支援で現地を調査していた言語学者のチームが、これまでのどの言語とも異なる未知の言語を発見したというのだ。この言語は「コロ語」と言われ、インドの統計や国際的なデータにも記録がないという。コロ語には文字がないので、いずれ消えていく言葉だ。
知らなかったが、世界では2週間ごとに1つの言語が消滅しているらしく、現在使われている6910の言語のうち、2100年には半数以上が消滅すると言われているらしい。
日本語、英語、仏語などのような言語が世界中に7000近くも存在していたのも驚きだが、その言語が2週間ごとにひとつ消えているなんて信じられなかった。
日本もアイヌ語は今や消滅寸前だし、独立言語説と日本語の方言説があるものの、琉球語も消滅の危機に瀕している。
言語は人間のコミュニケーションの手段として重要であると同時に、文化そのものだ。
ひとつの言語が消失すると言うことはひとつの文化が失われることになる。
全く未知の言語で愛を語り、夫婦喧嘩をし、仲間と会話していた生活が失われて行く。それが文字を持たない言語だった場合は、そこでどんな会話が交わされていたのか永久に分からないまま歴史の陰に消えてしまうことになる。
インドの奥地のかろうじて残っている「コロ語」とはどんな言葉なんだろう。以前、アフリカのカラハリ砂漠に住む民族ブッシュマン(今はサン族)の言葉を聞いたことがあるが小鳥がさえずっているような言語だった。
また、言葉は時代とともに変化する。僕らは時代劇を楽しむが、当然のごとく映画やテレビドラマで語られる江戸時代や平安時代などの言葉は当時、話された言葉のままに台詞が話されたら、全く分からないか、相当、奇異なものに感じるに違いない。
僕は以前、歴史学者や言語学者などの協力を得て、江戸時代の大政奉還や平安遷都などの歴史的な場面を徹底的にリアルに再現出来ないかと企画したことがある。
残念ながらその企画は実現しなかったが、音声で歴史を再現したいという思いは今も
変わらない。
事実確認をしたわけではないが青森の古民謡がシベリアのアムール川流域の少数民族の民謡とそっくりだという謎もある。 .
1900年初頭にポーランドのラザロ・ルドヴィコ・ザメンホフという人が、世界共通語としてエスペラントという人工語を作り、一時は世界中に広まったが今はほとんど消滅してしまったようだ。
僕の姉婿の父親は熱心なエスペラント語の支持者で子供の名前に「マールト=丸人」「ターコ=尹子」とエスペラント語の生まれ月をつけた。(何月だったか忘れたが確か3月と5月を意味する言葉だったと思う。
今時の若者言葉は宇宙語に等しい。聞いていてほとんど分からない。方言は他藩の侵入を防ぐために作られたという。若者ことばも一種の排他性から生まれたものではないか。彼らが言葉のバリケードで、ヨソ者を排撃するなら、こちらも僕にしか通じない「タイサン語」で反撃することにする。
「あらぱらぽっぽ、かりめしあ、とんととんと、こらぼっち」
どうだ?意味が分からないだろう。僕も分からない。





