恋の天才
2013年 10月 28日
「ほ~、何の天才なんだ?」と父親が聞いた。
「誰と誰が恋仲か当てる天才なの」
「そんなの誰にでも分かるんじゃないの?」
と父親は突っ込みを入れた。
「周りは気付いていなくても私には分かるの」
「それは天才というより勘が鋭いんじゃないの?」
「ちゃんと推理して、当てるからやっぱり天才」
「どういう風に推理するの?」
「話し方とかぁ、ちょっとした仕草とかぁ」
どうやら今、娘たちの間では恋話(こいばな)が盛んらしい。
人の恋人を当てる天才よりそろそろ自分の彼氏を見つける天才になって欲しいと思うのだが、今のところその気配はない。
「好きな男の子いるの?」と聞いたら「いるよ」といともあっさり答えるのだが、そのあとはケロッとしている。話が弾まない。
まだ恋にまで行ってなさそうだと恋愛の天才?である父親は思うのだ。





