イノシシ女将の猪突猛進企画
2007年 01月 23日
彼女が我が日本放送作家協会に「神話の島・壱岐から日本の国を学ぼう~神々の島・陰陽ロマンの旅&朗読劇体験講座」なる企画を提案されてきた。
全国で二十番目に大きな島「壱岐」は神話に登場する国生みでは5番目に創られた島でその名も「天の一柱」と言われているそうだ。
この壱岐を神話の島としてアピールすると同時に、日本放送作家協会が協力して講演と朗読劇の体験講座をやろうと言うのだ。
素晴らしい企画だと思った。
永い間放送の世界では「神話」そのものを取り上げるのは皇国史観につながると敬遠されてきた。今、日本人のアイデンティティが問われる時、日本人にとって「神話」とは何なのか。神話の衰退とともに今、地方の神社は寂れる一方で、そのため神社と共にあった祭りや夜店と言った風俗が消えようとしている。
神前結婚が減少し、同時にお宮参りや七・五・三などの行事も大きく数を減らしているようだ。
「伝説・神話・伝承」と言ったものに脚本家が今一度、検証を試みる必要があると思った。 我々、脚本家は歴史学者でも、神話の専門家でもない。女将から講師を依頼されたが適任ではないのでご遠慮させていただいた。講師は辞退したがイベントには諸手をあげて賛同したい。
そこで非力ながら裏方をやらせていただくことになった。今、大小合わせて10本ぐらいの仕事を抱えながらどこまでお役に立てるか不安だが、可能な限りやるしかない。
神話には興味がある。歴史学者のように
「あれは天武天皇が皇室の歴史を合理化するために、稗田阿礼に古くから伝わる帝紀と旧辞を暗記させたものを太朝臣安万呂(オオノヤスマロ)に古事記としてまとめさせた。、そして720年、舎人親王が古事記よりもさらに分厚い日本書紀を完成させたもので、創作されたものである」
等と野暮な歴史論議には興味がない。これが創作であろうと、史実であろうと、原典が中国や東南アジアにあって、それを脚色したものであろうと、これもとやかく言う資格も教養も僕にはない。
何よりも「神話」に憧憬するのはそこに描き出されたイメージのすごさだ。天孫降臨に始まって、黄泉の国神話につながり、暴れん坊の須佐之男が登場し、お姉ちゃんの天照大御神という大ヒロインと対立、天の岩戸神話に発展するというこの壮大なスケール感がたまらない。
僕の勝手な主観では未だこれだけのロマンと想像力を掻き立てるドラマを書いた日本人はいない。(ドラマだとすればの話だが)設定は大胆で奇抜、そのくせ、そこには天文学が地球物理学の知識や、人間の本質的な情念の世界を見事に混ぜ込んであるように思えるから「神話」を超えるドラマは永久に現れないのではないかと思うほどだ。
その神話をテーマに朗読劇のコンテスト。一体、どんな作品が現れるのか?SFものがあってもいいし、現代もののラブロマンスであってもいい。
理屈抜きに神話の世界を楽しんで、参加者全員が古代のロマンを共有する。それだけでも素敵じゃないか。





